品質 技術紹介

お客さまに安心・安全を提供する新しい技術の開発を行っています。

「マスカットH工法®」を放射線遮蔽施設の解体へ適用
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当社は、コンクリート構造物のガス切断工法である「マスカットH工法®」※1を解体工事へ順次適用し、実績を積み重ね、この度、この工法を放射線遮蔽施設の解体工事へ適用しました。
病院に併設されるリニアック室※2は放射線治療施設であり、放射線を遮蔽する極厚の複層鋼板やコンクリートで堅牢な躯体が構築されているため、その解体は困難で手間がかかりました。
そこで、水素を用いて極厚の複層鋼板を切断することも可能な「マスカットH工法®」を適用することで、解体工事の生産性が向上し、安全と周辺環境にも配慮した工法を実現しました。

リニアック室の遮蔽鋼板の解体状況
静的破砕による凍結杭頭処理工法「しずかちゃん®
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当社は、(株)精研と共同開発した、静的破砕による凍結杭頭処理工法「しずかちゃん®*1」(以下、本工法)が、国土交通省が提示する新技術活用工事となっている橋台工事の、指定工法として採用されました。
本工法は、水が凍結するときに膨張する力を利用してコンクリ-トを破砕する技術です。本工法は、騒音や粉じんの課題を解決するため「場所打ち杭工の杭頭処理における環境対策向上に資する技術」として採用されました。

凍結杭頭処理工法の概要図と杭頭余盛り部の引き抜き状況
本設エレベーターの工事中利用技術を開発し工期を大幅に短縮
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当社は、建設中のビルで本設エレベーターを工事用に利用し、生産性の向上とエレベーター関連工事の工期短縮を図る技術を開発しました。
本技術は、本設エレベーターの機械室を任意のフロアに移設可能な仮設のユニットとして設置し、建物の工事の進捗に合わせて上階に移設していく技術であり、本設エレベーターを工事用として、低層階の施工段階から利用することができます。これにより、工事用に別途設けられる工事用エレベーターの削減、本設エレベーター関連工事の工期短縮、さらには本設エレベーターの早期稼働が可能となります。

環境配慮型コンクリート「スラグリート®」の建設技術審査証明(建築技術)を取得
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当社と西松建設株式会社(東京都港区、社長:髙瀨伸利)は、共同開発した環境配慮型コンクリート「スラグリート®」について、一般社団法人日本建築センターの建設技術審査証明(建築技術)を取得しました。
建設技術審査証明の取得に伴い、スラグリートのJIS A 5308への適合性について、確認申請時に建築主事等が適切な判断を行えるようにするための「スラグリート確認申請マニュアル」も整備しました。建設技術審査証明の取得および確認申請マニュアルの整備により、本技術の建設分野での適用をさらに進め、脱炭素社会への実現に貢献してまいります。
スラグリートは、高炉スラグ微粉末をセメントの代替えとして用いることで、二酸化炭素の排出量を20%~65%削減できるコンクリートです。建築・土木工事問わず、構造物全体で環境性能の高いコンクリートが選択的に適用できるよう、スラグリートのメニューを以下のように取り揃えています。

  • スラグリートBA:
    普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種を50:50の混合比率にて製造した高炉セメントA種相当のコンクリート
  • スラグリートBC:
    高炉セメントB種と高炉スラグ微粉末を60:40の混合比率にて製造した高炉セメントC種相当のコンクリート
  • スラグリート70:
    普通ポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末を30:70の混合比率にて製造した高炉セメントC種相当のコンクリート
建設技術審査証明(建築技術) 審査証明書
「中高層木造建築物」の推進に向けて木質耐火技術を取得し、木質耐火部材に関するOEM 契約を締結
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当社は、(株)シェルターと木質耐火部材に関するOEM 契約を締結しました。この締結により、木質耐火部材において多くの実績を持つシェルターの「COOL WOOD(クールウッド)※1」を自社の木質耐火部材「foresTieTM」(図1)として使用することが可能となりました。当社はこの耐火部材を用いた「中高層木造建築物」を推進し、建物の低炭素化に貢献していきます。

  • ※1COOL WOOD(クールウッド)は、1 時間、2 時間、3 時間耐火までの大臣認定を取得した、シェルターの木質耐火構造部材です。COOL WOOD はシェルターの登録商標です。
農業におけるカーボンニュートラルと生産性向上の両立を実現
~農業ハウスの暖房機から排出されるCO₂を有効利用~
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当社は、フタバ産業(株)と共同で、暖房機から排出されるCO₂の削減と有効利用のために、北海道下川町で運営中の夏秋イチゴ生産ハウスにて、ハウス用暖房機から発生するCO₂を植物の生育に利用する装置「agleaf®(以下、アグリーフ)」の試験導入を開始いたしました。
当社は、農業分野で排出されるCO₂を有効活用し「カーボンニュートラル農業」の実現を目指してまいります。

農業用ハウスの暖房機から排出されるCO₂を有効利用するシステムイメージ
国内の道路トンネル初となる現場製造バルクエマルション爆薬による発破を実現
-トンネル現場の発破作業の安全性、効率性の向上へ-
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当社は、イーピーシージャパン(株)と(株)サンライズの協力を得て、日本の道路トンネル施工で初めて現場で製造するサイトミキシング型バルクエマルジョン爆薬による発破を実現しました。この爆薬は、現場で基材と発泡剤を混合して製造するマヨネーズ状のものです。従来の発破作業では、紙巻包装円筒状の含水爆薬を手作業でトンネル掘削の最先端箇所にて本数単位(200g/本)で調整して装填していましたが、バルクエマルジョン爆薬はホースと長いノズルを用いてより離れた位置から、爆薬量を10g単位で調整して装填できます。そのため、安全性と効率性が向上します。
この技術は海外では20年以上前から導入されており、日本でも注目されていました。しかし、日本では火薬類取締法の制約があり、爆薬の現場製造には製造工場と同様の許可が必要なことが現場適用へのハードルとなっていました。このたび、当社施工の道路トンネル現場において、難関資格である火薬類製造保安責任者の有資格者を配置等、火薬類取締法上の基準を満たして製造許可を取得しました。そして、当該爆薬を用いた発破を実施し、岩盤の良好な破砕を確認しました。
当社は、山岳トンネル施工における一連の作業の遠隔化・自動化のシリーズ化に取り組んでいます。今後は本技術を用いて発破の遠隔化・自動化を推進していきます。

バルクエマルジョン爆薬の製造・装填機械の概要
油圧ジャッキ圧力を個々に自動調節するシステム「Best Fit Jack®」を開発
シールド機の自動運転制御技術の高精度化とコスト低減を実現
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当社は、トンネルを掘削するシールド機の掘進方向(向き)と姿勢(傾き)の制御を行うために、油圧ジャッキの圧力を自動で調節する新たなシステム「Best Fit Jack®(以下、本システム)」を開発しました。シールド掘削技術の1つの要素である本システムの開発により、当社が開発を進めるシールド機の自動運転制御技術を高精度化し、実用化に向けて大きな一歩を踏み出しました。自社で開発したことで、類似する既往技術と比較して現場導入にかかる費用を低減し、より安価に現場へ提供することが可能になります。
本システムは、シールド機の後方に取り付けた油圧ジャッキの圧力を個々に自動調節してシールド機を動かすシステムであり、当社が開発したAI Transform Shield®※1や自動連続測量システム※2と連携することで、シールド機の掘進方向や姿勢を制御することができます。

圧力調整によるシールド機方向・姿勢制御イメージ
支圧接合による「ボルト式鋼管矢板継手」を用いて杭の接続作業時間を70%短縮
-鋼管矢板井筒基礎において「現場溶接の削減」を実証-
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当社、構法開発(株)および(株)進富は、鋼管矢板の現場継手方法について従来の溶接継手に代わり、合芯ボルトを使用した機械式継手『ボルト式鋼管矢板継手』を開発し、作業時間の短縮を実現しました。
溶接継手は、雨天・強風時の作業が困難で、熟練技能者の減少も顕在化しています。近年嵌合式の機械式継手が開発されていますが、施工中に鋼管が真円から楕円に変形すると調整に時間を費やすことがあります。
本継手は、あらかじめ工場で鋼管に枠材を溶接しておき、現場では連結プレートに合芯ボルトを通して締付けを行います。合芯ボルトは先端が細くなっているため、鋼管が楕円になってボルト孔に多少のずれが生じても、ネジを締め込む力で孔位置を矯正しながら連結できます。
現場で計測したところ、ボルト締付完了までの所要時間は約14分(作業員1名)で、従来の溶接接合(作業時間:約50分、作業員2名)に比べ約70%の作業時間の短縮となりました。
今後は現場適用を推進するとともに、転用利用について検討を進めていきます。

「ボルト式鋼管矢板継手」の概要図
覆工セントル用自動レール移動システム「Rail Walker SystemⅡ」を開発
―覆工セントルのレール移動作業を完全自動化―
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当社と岐阜工業(株)は、覆工セントルのレール移動を自動化する「Rail Walker SystemⅡ」を開発しました。このシステムは、従来バックホウなどの建設機械と複数の作業員との混在作業で行っていた覆工セントルのレール移動作業を、僅か一人の作業員のボタン操作だけで自動化するものです。本システムの開発により防水工、鉄筋工、覆工コンクリート工の一連のレール移動作業がすべて自動で行えるため、生産性、安全性が向上します。

図-1 Rail Walker SystemⅡ システム全体イメージ図
図-2 システム概要図
図-3 レール前送り装置詳細図
(ラックアンドピニオン方式)
図-4 レール移動方法概要図
鋼製支保工建込みの切羽無人化施工システム「Optiss」
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当社は、トンネル工事の鋼製支保工建込み作業において、肌落ち災害の多い切羽直下に作業員が立ち入らない、切羽無人化施工システムを開発し、実工事での適用性を確認しました。
本システムは、トンネル工事で用いるエレクタ一体型吹付機に改良を加え、切羽直下に作業員が立ち入ることなく、オペレータ1名による遠隔操作で鋼製支保工の建込み、継手接合、位置決めを可能とすることにより切羽無人化施工を実現します。本システムの適用により、トンネル工事の安全性向上と、省人化による生産性向上を推進していきます。

写真1 実工事における鋼製支保工の建込み状況
図1 システム概要
  • SCIENCE BASED TARGETS DRIVING AMBITIOUS CORPORATE CLIMATE ACTION
  • RE100
  • ECO FIRST
  • BOSS IKUBOSS AWARD 2016