様々なプロフェッショナルが力を結集して、ひとつの仕事を成し遂げる。
戸田建設には、自分の専門性を発揮しながら、
誇りを持って活躍できる多彩なフィールドが広がっています。
建築施工管理の仕事とは、担当する建物をつくる過程の全てをマネジメントし、コントロールすること。学校や病院、高層ビル、文化施設、物流施設など様々な建物を舞台に、品質や安全、コスト、工程、作業環境などあらゆる面を計画し指揮します。建物をつくるのに組立説明書はありません。現場監督として、自分自身で工事を計画し管理する―これが建築施工管理の仕事。建築現場では、現場監督の計画と指示に従って、大勢の人間と大きな重機が動き出します。自分自身で考え計画する現地単品生産の建築物をつくり出す仕事には、言葉では言い表せないほどの魅力とやりがいが詰まっています。
建築技術の仕事は、建築生産の現場である作業所を技術的にサポートすること。高度な施工技術が必要とされる建築プロジェクトに対して、最適と考えられる工法や施工計画、生産性向上施策などを提案し、実践に移すことが主な仕事です。「建物の作り方」は100人いれば100通りあると言われています。その中で品質・工期・安全性・コストなどを比較検討して、自分なりにベストと考えられる方法で建物を完成させる喜びは、何ものにも代えがたい魅力があります。技術力を駆使して難題を解決したときの充実感は、この仕事の醍醐味と言えます。
建物には、空調設備や電気設備、衛生設備、通信設備など、その建物の機能を担う「設備」が欠かせません。建築設備は、そうした建物のインフラとも言える「設備」の工事を担当する仕事。設備工事の施工管理(現場監督)として、設計部門が描いた図面を基に、設備の仕様や施工内容を決定し、協力会社と協業しながら、品質管理・コスト管理・工程管理・安全管理を行います。建築業界では今、環境負荷の少ない設備の導入や新しい施工管理技術(ICT技術等)の導入が進められています。これからの建築設備職には、既成概念に捉われない新しい発想ができる人材にとって活躍の場が広がっています。
生産設計とは、設計部門が作成した「設計図書」をもとに、実際の施工を行うための「施工図」をつくる仕事。柱や梁の寸法や細かな仕様、納まりなどを図面に落とし込むとともに、鉄骨、建具、外装、製作金物など工場で協力会社が製作するための「製作図」の確認や管理を行います。「要求されている品質は確保できるか」「施工は簡単・確実に行うことができるか」「無駄なコストはないか」「製作納期は大丈夫か」など、様々な問題や課題をすべて解決して施工図に反映させ、現場での施工がスムーズに進むためのマネジメントを行う仕事です。近年においてはBIMを用いての業務の取り組みや、設計部門の実施設計業務への協力など、培ってきた調整能力を生かした業務にも携わるようになってきています。
意匠設計は建物全体のデザインやプランニングを担当します。工事の受注を支援する段階からスタートし、お客様から聞き取った要望をもとに、構造設計者や設備設計者、施工担当者と様々な調整を行いながらプロジェクト全体を取りまとめます。先が見えない現代社会の中で、建築設計には過去の常識にとらわれない新しい発想が求められています。建築だけがテーマではなく、地球環境、エネルギー問題、DX、スマート技術など、様々な社会課題が深く関わり、決まった正解はありません。さまざまな分野の人たちが一緒に課題に取り組みながら、ひとつの建築をつくり上げていく。これこそが私たち戸田建設が目指す建築設計の姿です。
構造設計の仕事は、第一に安心・安全な建物をつくること、そしてその上でより快適な空間を創造すること。建物に作用する力の流れをイメージしながら、柔軟な発想で建物の構造的課題の解決に挑みます。設計にあたっては、意匠設計や設備設計との調整を密に行い、柱や梁などの配置、その大きさや強度を決定していきます。ゼネコンの設計部は、現場施工を視野に入れて設計し、そのために必要な技術を自社で開発していますが、戸田建設の構造設計部では、設計者が必要と考える技術を提案し、その開発に設計者が自ら携わるというシステムを長年続けており、構造設計と研究開発の両方に携われるという特徴があります。
設備設計は、電気、給排水、空調など建物の機能を担うインフラ設備の計画や、建物のスマート化、エネルギーの効率化など、建物における広い意味での環境デザインを担当します。脱炭素社会の実現に向けて、建物の省エネルギー、再生可能エネルギーの導入をリードする立場にあり、ZEBをはじめとする様々な環境認証取得にも中心的に関与します。設備計画や環境デザインをまとめるためには、お客様や管轄官庁など多くの関係者との調整が必要になりますが、竣工してイメージ通りに建物が機能した時には大きな感動と達成感を味わえます。
建築エンジニアリング部門は、専門性が求められる特定用途の建物(生産施設、研究施設、物流施設、環境・情報技術等)を主な対象に、受注支援や受注後の技術支援を仕事としています。お客様が抱える課題や思いを的確に捉えて解決方法を探り、建物に価値を付加することでお客様の満足と信頼の獲得を目指しています。これを実現するために、社内外の関係者と連携して様々な人・技術を結集させたチームとしてプロジェクトを遂行し、成果に結び付けていきます。建築、都市、電気、機械といった専攻の方はもちろん、化学や薬学、環境などお客様に関連する領域を専攻される方も、その知見を生かし活躍できる部門です。
お客様からの相談を受けて、建物を活用したさまざまな事業を企画し、具現化まで伴走するのが開発の仕事。お客様へのコンサルティングなどを通じて建築や都市開発に関する事業計画を立案し、案件の受注や事業化を目指します。企業や公有地の有効活用、市街地の再開発など、多様な事業スキームの中で、企業経営にも似た事業を手がけ、プロジェクトを動かしていく。デベロッパーの開発やゼネコンの設計・施工部門とは違った側面で様々な建物用途 (事務所、商業施設、住宅施設、教育施設、文化施設、医療施設等) に関わりながら、お客様や地域の方々など人と人をつないで想いをカタチにし、まちの価値向上を図る仕事です。
購買は、決められた予算の中で、建設に使う資材の調達や、工事を行うために必要な労働力の確保を行う仕事です。建物の骨格をなす鉄骨、鉄筋、コンクリートから外装材や内装の仕上げまで、コストを抑えながらいかに良質な資材を調達できるか。そして、鳶工事や建具工事、設備工事といった専門業者の施工能力を見極めながら、いかに質の高い仕事を低価格で実現するか。建物や工事の品質に関わる「モノ」と「人」の調達を、自分の裁量で決めていく醍醐味があります。また、建築に関する幅広い知識を駆使しながら、従来のやり方にとらわれず、自分なりの新たな調達ルートを開拓する面白さもあります。
建築工事において極めて重要な仕事のひとつが、建設コストの管理です。積算が担う「コスト算出」及び「見積書の作成」は、工事の受注可否に大きく影響します。協力会社や社内各部署と協議しながら様々な項目の単価を決定し、図面には表現されないクレーン等の費用も含めて建設工事で発生する億単位のコストを算出します。建築積算部員には、工事の流れの理解や図面・仕様書の読み取りのスキル、また材料価格や人件費の相場の理解等が求められ、お客様や設計者にコストに関する提案・助言を行なうこともあります。この分野には「建築積算士」や「建築コスト管理士」という資格があり、高い専門性が発揮できます。
「機材」の仕事は、仮設資機材(仮設足場・揚重機)が安全に使用できるよう整備し、各地の工事現場に供給すること。また、仮設資機材社員として、作業所で仮設工事の計画立案、予算の策定・管理も行います。戸田建設では、自社で保有する仮設資機材の維持管理を全国6箇所の工作所(機材倉庫)で行なっていますが、全国規模で自前の仮設資機材倉庫を持っているのは戸田建設だけ。創業当初から存在している伝統的な部門として、時代に合わせて改革を行いながら、総額100億円を超える会社の重要な資産である仮設資機材を守り続けています。
現場で働く数十~数百人の技術力を結集して、スケールの大きな社会インフラを造る。トンネルや橋梁など、交通インフラをはじめとする土木関連施設を舞台に、リーダーとして品質、工程、安全、原価などすべてをマネジメントするのが、土木施工の役割です。現場周辺で生活する人々に配慮しながら、工事中の環境(空気、水、土壌、騒音、振動等)を管理することも大切な仕事。近年では、気候変動に伴う豪雨災害の増加など、社会インフラ整備の重要性がますます高まっています。様々な地域で、多くの人々と出会い、地域の人々の生活を豊かにすること。そのことに責任と誇りをもって、日々工事に取り組んでいます。
より安全に、より安く、より早く、より効率的に。技術の力で今までできなかったことを可能にし、より良い社会を支える。土木技術・設計は、様々な新工法や材料の開発、高度な技術提案、合理性を徹底的に追求した計画・設計、そして生産性を向上させる施工技術など、先進の技術革新を最大限に活用して、技術力向上に取り組んでいます。技術を通して、営業部門、工事部門を牽引し、工事の受注や利益に貢献すること。さらには、顧客の想定を超えるような斬新かつ魅力的な価値の創出、技術開発を実現すること。土木分野において、より高い価値を生み出すための原動力であり、その追求に終わりはありません。
土木工事では、「シールドマシン」や「トンネル掘削の機械」など、巨大で特殊な機械を用いる工事があります。土木機電職は、工事に関わる機械や電気の施工計画を立案し、メーカーへの発注や工事における仮設計画はじめ、施工管理や予算管理まで、機電にまつわるあらゆる業務を担当する仕事。誇りある「機電屋」の呼び名を受け継ぎ、目に見えない地中の難工事をも成功させるその仕事は、まさに「現代のプロフェッショナル」そのもの。現場で巨大な機械を操りながら機械のクセを読み、工事全体を前に進めることもあります。また、ICTやAIを駆使した機械化・自動化の技術開発に積極的に関わり、土木機電職の果たす役割はますます重要なものになっていきます。
環境負荷も少ないインテリジェントな街、高齢者や子育て世代が住みやすい街、そんな未来の実現をめざしてまちづくりに取り組むのが土木エンジニアリング部門のミッション。分散型エネルギー、再生可能エネルギー、森林有効活用、エネルギーマネジメントなどの技術を駆使して、地域の課題解決を目指すお客様(自治体や企業)にソリューションを提供します。関与する分野は、都市、環境、エネルギー、土木、電気、機械、化学・生物、法制度、経営、社会など多岐にわたります。専門分野を持ちながら、さらに守備範囲を広げ、お客様と一緒に世の中の課題解決を目指します。
建設会社である当社にとって、利益の源泉である現場運営はもちろん大切ですが、同じぐらい社内の組織運営も重要です。事務職は4,000人の社員を抱える当社の組織運営を担う存在。総務・財務・法務・広報・人事・企画など様々な部門が存在し、事業活動が円滑に行われるよう、日々業務に携わります。事務職の社員は技術系社員のように現場の最前線に立って仕事をするわけではありません。しかし、会社の経営・基盤を確実に支え、当社における「ものづくり」の一翼を担っています。
いわゆる目の前にある「商品」を売る営業とは異なり、ゼネコンの営業は「何もない、完成形の実在しないものを売る」ことが、その特徴の1つ。中長期的な視点を持ってお客様と向き合い、信頼を積み重ね、実績を紹介し、初めて商談へ至ることができます。また、営業として何より武器になる「情報」を逃さないことも重要。事前に、いくつかの有望なエリアに目を付けておき、施設の移転情報などが手に入り次第、素早く提案に移るスピード感も重要です。多くの場所に足を運び、人と会うこの仕事は、未来への「出会いの連続」だと言えます。
総務・経理・法務・渉外・原価管理など、現場を支える様々な仕事を行う作業所事務は、作業所長というトップの下で、事務面の実務を担う存在です。工事に関わるお金の管理や契約関係書類の管理、協力会社の安全に関わる書類の管理などを担います。また、規模が大きな現場では関係者も多く、社内・社外問わず現場の窓口となり連絡調整も行います。正確さと同時に対応力を求められる作業所事務は、いわば「究極のゼネラリスト」。現場になくてはならない存在として、多くの人から頼りにされる存在です。
社会の様々な領域でデジタル化が進む今、建設業においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速しています。こうした変化をシステム面から支え、DXによる事業革新をリードするのがICT職の仕事。業務システムの開発・保守や社内インフラの整備、セキュリティ対策を行うほか、デジタル技術の活用による新たな価値の創造にも挑戦しています。データの利活用は、建設の生産性向上を高めるだけでなく、施設の利用段階に新たなサービスを社会へ提供する可能性があります。デジタル技術の進化の中で、業界全体を変革していく潜在力がICTの魅力です。
数理職は、データ分析を通じて、経営層や事業部門の課題解決や意思決定のサポートを行います。ビッグデータをはじめとする様々なデータを定量的・定性的に分析しながら、業務変革を推進するとともに、会社経営上の意思決定に関わる分析や成長戦略のシナリオ策定に携わることができます。また、会社全体のIT戦略の策定や企画にも参画し、システム導入などの初期段階から携わることもあります。ビッグデータ解析、AIなどの需要の高まりから注目されているR言語やPythonを用いた分析を行うことで、統計分析手法や機械学習について社外でも通用するスキルを身につけることも可能です。
投資開発事業部は、不動産への新規投資や開発、保有資産を活用した新しい事業の創出などを通じて、新たな収益を生み出す仕事をしています。ゼネコンとして培ってきた知見や強みを活かして、土地やビルの取得・開発・リノベーションを行い、不動産価値の向上を図ることが最大のミッション。請負側の建設業とは異なり、発注者側の立場となって、地域の区画整理や不動産開発、不動産賃貸まで、社内外を問わず多くの人を巻き込みながらプロジェクトを動かします。また、海外にも投資の目を向け、アメリカやインドネシアを中心に不動産の投資開発事業に取り組んでいます。
お客様に安心・安全や快適性、低炭素といった価値を提供することや、より効率的に建設を行うための技術を研究し、実用化することが主な仕事です。また、技術開発と併行し、実際の設計や工事における課題解決などの技術支援も行なっており、技術提案や専門分野における行政などとの協議や許認可などにも携わります。様々な条件に配慮し、世の中にまだない技術を生み出せるこの仕事には、自らのアイデアを実際の建設物のイノベーションへと昇華できる、唯一無二の醍醐味があります。