Meet Us

People

「振動」の専門家として 新しい技術を 追い求める。

J.M.
技術研究所 構造技術部 振動課
2017年入社 工学部 建築学科

技術研究開発

Why TODA?

大工をしている父の影響で子どもの頃から建築関係の仕事に憧れており、大学では「振動制御」の研究室で主に免震・制振の研究に没頭しました。卒業後は振動分野の研究開発に携わりたいと思っていたところ、戸田建設で振動を学んでいる学生を探しているという話があり、技術研究所を見学することに。技研で培われてきた技術や設備などの環境面に加え、そこで働く人たちの穏やかな様子に惹かれ、入社を決めました。

現在の仕事内容は?

課題解決と研究開発、
双方から揺れに取り組む。

入社2年目から、つくば市にある技術研究所に勤務しています。私の仕事は大きく2つあり、1つは「現場・設計支援業務」です。例えば、オフィスで人が歩いたときや近くで大きなトラックが通ったときに生じる床の揺れなど、安全性には直接関係ないけれど使う人の快適性にかかわる「環境振動」を許容値以下にするために、さまざまなケースを想定して設計段階から検証や予測解析をします。また、建物が完成した後にお客さまの求める基準に達しているかどうかを確認するために、建設現場に行なって測定するケースもあります。もう1つは、新しい技術の「研究開発」。社内でテーマを募集し、その内容を私たち技研と設計部門、外部メーカーなどによる開発チームで取り組むケースが増えています。2、3年の期間を要するプロジェクトが複数稼働しており、そのうちの1つが2024年に竣工予定の新社屋「TODA BUILDING」の屋上緑化を用いた制振装置の開発です。この他にも様々な新しい技術の開発を目指して、模型や試験装置を使って検証を重ねています。

仕事の面白さ・やりがいは?

自分の立てた仮説が、
証明できたときの喜び。

振動は昔からある分野ですが、わからないことはまだたくさんあります。未知の領域に出会えることがこの仕事の醍醐味です。さまざまな影響を考えながら自分なりの仮説を立てて実験・解析を用いて検証するのですが、仮説通りの効果が得られたときや現象をうまく説明できたときの達成感はひとしおです。「謎解き」のような面白さも感じます。現在は、壁の影響を考慮した環境振動の予測・解析モデルの開発に取り組んでいます。ちょうど私たちが使っている事務室の改修で壁を撤去する機会があったので、壁を取る前と後で測定をして、解析モデルに落とし込んでいるところです。壁の影響を考慮しない従来の解析モデルの場合、実際よりも揺れを大きく予測してしまい、設計時に過剰スペックになるケースがあります。この解析モデルが完成すれば、お客さまの求める性能を維持しながら適切なスペックで設計でき、コストを抑えられるようになります。免震・制振は、ブラッシュアップこそされているものの、一気にイノベーションを起こす技術が生まれるような分野ではありません。振動に携わる一人として、いつか全く違う視点から革新的な免震・制振技術を生み出したいです。

私の成長STORY

現場・設計支援業務や研究など、どんな仕事であっても一人ではできません。チームやお客さまや設計、現場などさまざまな人たちと関わるため、仕事を通じてコミュニケーションの大切さに気づきました。私は一人で研究に没頭してしまう傾向があるので、わからないことは先輩に相談するなど、もっとチームで動けるようにするのが今後の課題です。

お客さまや設計、現場に対しては、これまで相手が何を知りたくて測定を依頼しているのかを把握しきれていなかったり、測定結果をうまく相手に伝えられないなど、もどかしい思いもしました。「工場の揺れを小さくしたい」というお客さまの要望の中に何が込められているかを聞き出し、互いの認識をすり合わせる必要性を感じました。

このようなやりとりを経て、相手が「振動についてどこまで知っていて、何を知らないか」を考え、相手が理解しやすいように言葉を選びながら伝えるという意識が芽生えたのです。

研究開発の業務では複数のプロジェクトが同時進行しており、それぞれにおいて新しい知識が求められます。一つひとつの仕事から得られる学びというよりは、「日々勉強をして知識を吸収する」、これに尽きると思っています。

仕事で大切にしていることは?

技術の専門家として
第三者的な立ち位置でいること。

設計や現場から依頼されて支援業務をする際、社内だからチェックを甘くしていては、お客さまが求める性能を確保することはできません。社内の立場に関係なく、第三者としての立ち位置から振動について正しく評価することが、技研で振動の専門家として働く私の仕事だと自負を持って仕事と向き合っています。要求される性能より低い評価になったときは、改善策を提示した上で伝えるようにしています。

「人の戸田」を感じた瞬間は?

自由に挑戦させてもらえるとき。

戸田建設には、社員が挑戦したい研究に対し、会社の承諾を得られれば研究の予算を組んでもらえる「チーム研究」という枠があります。現在私も自分の疑問から始まった研究に挑戦しているところです。仕事で取り組んでみたいことがあるとき、上司に相談すると「とりあえずやってみようか」と答えてくれるなど、普段から若手の意見やアイデアに真剣に耳を傾けてくれ、取り入れようとする姿勢が会社全体にあると感じます。

あらためて感じる戸田建設の魅力は?

数十年残るような大規模な
ものづくりに携われること。

大学で取り組んでいた研究は、論文を書いたりはしたものの、研究結果がものとして残るわけではありませんでした。技術が実際に建物に採用されるなど、形に残るものをつくれるのは、戸田建設の技術研究所で技術開発をする醍醐味だと思います。

学生時代の自分に伝えたいことは?

コミュニケーションをしっかり
取れるようにしてほしい。

仕事には知識や経験が必要なのは前提としてありますが、結局はチームで進めていくもの。コミュニケーションは欠かせません。私は学生時代に年上の方や外部の方と話し合う機会があまりなかったため、新人の頃は上司や先輩に対し、自分の意見をどのように伝えたらいいかとても悩みました。学生のみなさんには、さまざまなことに挑戦し、老若男女を問わず多くの人と交流し、対話をする経験を積んでほしいです。

あなたの「○○愛」を教えてください!

「未知への愛」です。

日々新しいことに取り組んでいます。わからないことばかりで、常に情報収集や学び続けることを求められるこの仕事が、私にはとても面白く感じます。

ある1日のスケジュール

08:30
出勤

メールをチェックします。

09:00
資料作成

進捗に関する資料をつくります。

10:00
会議

プロジェクトの全体会議をします。

12:00
昼食
13:00
予測解析

予測解析にかける時間は日によって異なりますが、1日を費やすこともあります。

15:00
会議

大学の教授と共同で研究しているプロジェクトの会議をします。

17:00
予測解析

常に複数のプロジェクトや研究が同時進行しているので、締め切りが迫っていないときは自分の研究をすることもあります。

19:00
退社