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建物の用途に合わせて、 安全で快適な 空間を創造する。

Y.K.
建築設計統括部 構造設計部 兼 BIM設計部
2016年入社/理工学部 建築学科

構造設計

Why TODA?

小学生の頃は「将来は図面を描く人になりたい」と思っていました。父の仕事が建設業で、建築業界が身近にあったからかもしれません。大学は建築学科に進み、自分の好きな力学を生かせる構造設計について学びました。戸田建設に入社を決めた理由は2つあり、1つはインターンシップを経験したときに先輩が丁寧に指導してくれたからです。2つ目は、構造設計でも技術開発の仕事に携われること。他の仕事に挑戦できるのは、戸田建設の魅力です。

現在の仕事内容は?

力学的なアプローチで、
建物の最適な構造を設計する。

私は、建物の構造を考える「構造設計者」として、高層マンションやホテルなどさまざまな建物の設計に携わっています。構造設計とは、地震に対して安全性を確保し、使う人にとって快適な建物の空間を設計する仕事です。建物の構造種別には、鉄筋コンクリート造や鉄骨造、木造などがあり、構造設計者は、建物の用途や条件、お客さまの要望、安全性、建設場所などから「この建物にはどの構造が適しているか」を選択します。中でも用途は構造種別を決める際にとても重要です。たとえば、マンションであれば、音や振動などの問題を考慮して鉄筋コンクリート造を選択しますし、オフィスビルであれば、使い勝手の面でも柱のない「無柱空間」が望ましいので、ロングスパンに対応可能な鉄骨造を採用します。構造種別が決まったら、構造計算を行ない建物の梁や柱の断面などを設計しますが、柱梁の断面は建物の耐震性や躯体のコストに影響する重要なポイントです。私がゼネコンの構造設計として心がけているのは、「コストを抑えながらより良い建物を作る」こと。意匠設計や設備設計の担当者と話し合いながら、個々の建物にとってあらゆる意味で適切な構造になるよう設計しています。

仕事の面白さ・やりがいは?

構造設計の視点から、
技術開発にも携われる

入社前から惹かれていた「構造設計者でも技術開発に挑戦できること」にやりがいを感じています。自分たちが開発した技術を活用して、低コストでより良い建物を建てられるのは、この仕事の醍醐味でもあります。2年前からは、構造設計との兼務で、BIM(ビルディングインフォメーションモデル)を活用して設計する「BIM設計部」にも所属しています。BIMを構造設計に活用できるようになれば、設計の効率化や意匠設計、設備設計との連携も図れるようになります。現在は新たな木造の技術開発に挑んでいます。木造はCO2削減など環境負荷の観点から今後のニーズが見込まれており、私は以前から木造を採用した大規模な建物に挑戦してみたいと思っていました。しかし木造は大規模な建物に適していないという課題があり、鉄筋コンクリートだと数十階建てという建物がある中で、現在の国内の木造建築では今のところ11階が限界です。難しい挑戦ではありますが、構造設計者の視点から開発できる技術があると信じています。

私の成長STORY

入社3年目のころに「高円宮記念JFA夢フィールド フットサルアリーナ」の構造設計を担当できたことは、自分にとってのターニングポイントです。

このアリーナ棟には、高さ4mの鉄筋コンクリート造の上にテントのように膜を張る「膜構造」を採用しています。戸田建設ではあまり事例がない構造だったため、「膜を張る」難しさを感じました。たとえば、いざ工事を始めると、設計時に想定していなかった力が加わってしまうことがわかりました。そのまま膜を張ると鉄骨梁がたわんでしまうため、自分なりに膜構造について調査した知見を活かし、現場の担当者と打ち合わせを重ねながら補強方法を検討して、無事に設計完了と竣工を迎えることができました。施工段階の不具合を避けるために設計時に検証をしておく必要性を学びました。

構造設計には、大まかな構造計画を決める「基本設計」、詳細を決める「実施設計」、現場で施工をする際に図面通りに施工されているか確認する「工事監理」という一連の流れがあります。これまではどれか一つだけを任されましたが、この仕事で初めて一連の流れを担当できました。すべての流れを経験できたことで、設計の不具合や改善点に気づけたことも自分の糧となっています。

仕事で大切にしていることは?

工程管理をしっかり行なうこと

構造設計の仕事は、設計、確認、工程管理など、複数の作業が並行して進行するので、意匠設計や設備設計と連携しながら仕事をしています。単純な一本道でなく、複数の作業が複雑にからみあっている状態です。私が予定通りに作業を終わらせないとほかの締め切りにも支障が出てしまい、プロジェクト全体に皺寄せが行ってしまいます。そのためにも、自分がやるべき作業を順序立てて、スケジュールを逆算した上で取り組むよう心がけています。

「人の戸田」を感じた瞬間は?

業務でミスが発生し、
上司と解決策を考えるとき

私が仕事でミスをしたとき、上司は冷たく突き放すのでなく、「どういう解決策があるか考えよう」と自分自身で考える機会を設けてくれます。そして、私が考えてきた解決策を一つひとつ丁寧に検討し、「これだったらこういう問題が起こるかもしれないね」「これだったら大丈夫かも」などの判断を出してくれ、しっかり向き合ってくれます。

あらためて感じる戸田建設の魅力は?

社員の挑戦を大事にしてくれるところ。

戸田建設には、社員の挑戦を後押ししてくれる文化があります。私が木造の技術開発に参加できているのは、以前から上司に「木造の技術開発に携わりたい」と伝えていたからです。社員の声をしっかり聞いて、大事にしてくれていると感じます。

学生時代の自分に伝えたいことは?

建築について広く学んでおこう。

私は高校生の頃から構造設計の道に進むことを決めていたため、大学では構造設計を深く学んできました。しかし、いざ構造設計者になってみると、意匠設計者とのやりとりで専門用語がわからず苦労したことも。建築や設備の知識もなかったので、入社後に自力で勉強しました。学生時代から建築について広く学んでおくことで視野が広がり、構造設計の仕事にも生かされると感じます。

あなたの「○○愛」を教えてください!

「技術愛」です。

私たちは設計に必要なあらゆる事柄を「技術」と呼んでいます。普段から最新の技術を学ぶことで、「この考え方だと、この架構形式もできる」というように設計上の選択肢が増えるからです。

ある1日のスケジュール

08:30
出勤、メールチェック、1日のスケジュール確認

複数の物件を担当しているので、スケジュールの整理は欠かせません。

09:00
構造計算

担当している物件Aの構造計算をして、柱や梁の断面の大きさを決めます。

10:00
打ち合わせ

社内で意匠設計の担当者と打ち合わせをします。

12:00
昼食
13:00
構造計算、積算

物件Bの構造計算や、設計した躯体数量が予算内に収まっているかを確認をします。

14:00
技術開発

構造設計に生かすための技術開発の実験計画を立てます。

15:00
BIMの図面作成

3Dの図面を描きます。

16:00
打ち合わせ

研究所の建替企画のリモート打ち合わせです。木造建築に関する構造面の提案をします。

17:00
構造図の確認

構造図の査図を行ない、問題がないか確認します。

19:00
退社