お客さまの課題や現場の難題を、技術の力で乗り越えていく。
先進の設備を備えた建物を、低コストで実現する方法はないか。
もっと安全に効率よく工事を進めるアイデアはないか。
これまでのノウハウと最新のICTを組み合わせて、さまざまな課題解決に取り組んでいます。
山岳トンネル工事では、掘削直後の坑道先端(切羽)に作業員が立ち入る「支保工建て込み作業」での労働災害が多く、大きな課題となっていました。戸田建設は、切羽直下に作業員が立ち入ることなく、遠隔操作で支保工建て込み作業を可能にする「鋼製支保工建て込み切羽無人化施工システム」を開発。工事の安全性と、省人化による生産性向上を実現しています。
当社の筑波技術研究所のオフィスとして稼働する「グリーンオフィス棟」は、AI制御による空調や照明、自然換気、太陽光発電や地中熱利用など、多くの先端技術や省エネルギー技術を結集して「ZEB」の認証を取得。さらに、建物を廃棄するまでのライフサイクルでCO2収支をマイナスとする「カーボンマイナス」の実現を目指しています。
建設現場でのクレーン作業では、強風やクレーンの動きに伴う慣性によって吊荷が旋回してしまうという課題がありました。そこで戸田建設では、物体が高速回転すると姿勢が乱されにくくなる「ジャイロ効果」を利用して吊荷の旋回を制御する装置を開発。作業時間の短縮や人員の削減、吊荷の正確な取付を実現します。
「スラグリートⓇ」は、コンクリート製造時におけるCO2排出の主な原因となるセメントの代わりに製鉄所の副産物を活用し、CO2排出量を60~70%削減した低炭素型コンクリート。現在建設中のTODA BUILDINGにも適用しました(他社との共同開発技術)。
災害時の病院では、電気・水道・ガスなどインフラへの被害状況や燃料・資源の残量を基にした機能継続時間を見える化。無用な混乱を避け、緊急時対応へのスムーズな移行をサポートします。
新型コロナウイルスの感染者数の状況によって、院内のゾーニング変更に追われる医療施設のために、工事不要で容易に区画構築できる「感染症対策ユニット」を開発。感染対策に奮闘する医療従事者の方々をサポートします。
戸田建設は、ゼネコン6社と共同でコンクリートの乾燥収縮ひずみを制御できる技術を確立。2年間に及ぶ実大試験を行い、収縮ゼロクラスの「フィットクリート」を用いた試験体では、外観上のひび割れ発生ゼロに成功しました。
実体壁試験体
山岳トンネル工事における安全性と生産性の向上が急務となる中、戸田建設とゼネコン各社は共同でICT 制御による「自動吹付けロボット」の開発に着手。ミリ波レーダー技術やモーションキャプチャー技術を駆使しながら、完全自動化に向けた取り組みを進めています。
「AI Transform シールド」とは、さまざまな土質ごとに蓄積された膨大な測量データ・機械データをもとにAIが最適なシールド機の姿勢を判断し自動運転を行うシステム。これまで専門技術者でなければ困難だったシールド掘進作業を効率的に行うことが可能です。
老朽化した道路の床版更新工事において、課題となるのが工事に伴う交通への影響。戸田建設は、耐久性の高いプレキャスト床版に独自の継手構造を用いることで、現地接合を容易にする工法を開発。床版接合の作業工程20%程度の短縮、工事費15%程度の低減を実現しました。